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日本でお米が高騰している本当の理由|未来の食卓と田んぼの風景を守るために

最近、私の義父が「なんでこんなにお米の価格が上がるんぞ〜おかしくないんか〜」と日々ぼやいています。

私も「まあ農家さんの利益が上がるならいいことじゃないですか?」と何となく返していましたが、正直あまり詳しく調べず、感覚で話していました。

でも、ふと立ち止まって考えたんです。

「そもそも、なぜお米は高くなっているのか?」「今後も普通にご飯を食べられるのか?」

私の住む地域でも、昔は田んぼだったところがどんどん住宅地に変わり、緑の風景が失われていることに寂しさを感じています。今回は、お米の価格高騰の理由と将来の課題、そして私たちにできることを、科学的根拠を交えながらまとめていきます。


📈 お米の価格が高騰している主な理由

1. 農家の高齢化と減少

  • 日本の農業従事者の平均年齢は67歳超(農水省2023)
  • 若者の就農者は減少しており、後継者不足で水田の管理が困難に。
  • 作る人が減る=供給減、でも一定の需要がある→価格が上がる。

2. 気候変動による収穫量の不安定化

  • 猛暑・豪雨・台風などが稲の生育に悪影響を与えている。
  • 特に2023年の夏は記録的な猛暑で、「米がやせる」「収穫量が減る」などの報告が増加。

3. 生産コストの増加

  • 肥料・燃料・農機具などのコストがウクライナ情勢や円安により上昇。
  • 特に2022〜2024年にかけて肥料価格は前年比2倍以上の品目も(農水省調査)

4. 田んぼの宅地化・耕作放棄地の増加

  • 地方では田んぼや畑が住宅地やソーラー施設に転用されている例も多い。
  • 耕作放棄地は全国で約42万ha(埼玉県とほぼ同じ面積)(農水省2022)

このままだと10年後に「お米が食べられなくなる」可能性も

農林水産省の試算では、今の農業従事者の約6割が10年以内に引退する可能性があるとされており、このままでは生産者の数が極端に減少します。

さらに、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、平均気温が今より2〜3℃上がると、日本の米の収穫量は最大で20%以上減少するリスクがあると指摘。

つまりこのままでは、

  • 作り手がいない
  • 気候で作れない
  • 需要も減って生産量も維持できない

という「トリプルパンチ」により、今のように毎日ごはんを当たり前に食べる暮らしが10年後には難しくなる可能性があるのです。


「お米が高騰している」と騒ぐ前に考えること

ひろゆきさんはこう言っています:

「お米が高くなったことを嘆くのではなく、その高くなったお米を普通に買える給料をもらえる社会にすればいいだけの話。」

これは「物価高=悪」という単純な図式ではなく、 労働の価値や賃金水準、経済の分配のあり方を見直そうという考えです。

私もこの意見に共感しています。ただ給料が上がるのを待つのではなく、

  • 副業や資格取得で自分の収入源を増やす
  • 学び直し(リスキリング)がしやすい社会制度
  • 時短勤務や副業容認など、柔軟な働き方の推進

が必要だと思っています。

実際にある制度の例:

  • キャリアアップ助成金(厚労省):非正規→正社員転換などで企業に支給
  • 教育訓練給付制度:学び直しに最大70%の給付
  • 副業容認企業の増加(パーソル総研2024調査):全体の約5割が副業を許容

🌾 お米の未来を守るために必要な追加施策(私の意見)

  • 農家への補助金をさらに拡充  → 現行の「水田活用の直接支払交付金」などに加え、   小規模農家や新規就農者を支援するインセンティブの充実を望みます。
  • 訳あり品(規格外野菜)の流通を強化  → JAなどの出荷規定を緩和し、形が悪くても味や品質に問題ない商品を積極的に市場へ。  → 実際に「らでぃっしゅぼーや」「ロスゼロ」などの企業が訳あり品ECを展開中。

「形が悪くても美味しいのに捨てられるなんて、もったいない。」 そんな思いが社会全体に広がれば、廃棄コスト削減だけでなく、生産者の救済にもつながります。


お米の未来を守るために動いている企業・団体

● クボタ(KUBOTA)

スマート農業の先駆者として、ドローンや自動運転トラクターなどを提供し、 農業の効率化・省人化を推進。

● サタケ製作所

お米の精米技術や検査機器を開発し、品質の高い米流通の裏側を支える。

● 東洋ライス(金芽米開発元)

玄米の栄養を残しながら美味しく食べられる「金芽米」を開発し、健康と環境の両立を目指す。

● JAグループ・地元農協

後継者支援・農業体験イベント・新規就農支援など、地域密着での持続可能な農業を応援。


🏡 私の暮らしの中で感じること

昔、つい最近まで田んぼだった場所が住宅地に変わり、便利になった反面、あの緑の美しい風景が少しずつ失われていくことに寂しさを感じています。

「そりゃ、お米も高くなるよね」と、そんな景色の変化を目の当たりにして納得することも増えました。

田んぼが減れば、お米だけでなく、自然のバランス、水循環、生き物の居場所も失われてしまう。だからこそ、田んぼの価値は“米を作る”以上のものだと気づかされます。


✅ 私たちにできること

  1. 地元産のお米を買って応援する
     → 地元の農家さんの経営を支える
  2. フードロスを減らす(ごはんを無駄にしない)
     → 消費者側の責任も重要
  3. 環境保全型農業を選ぶ(有機米など)
     → 持続可能な生産を後押しする
  4. 田んぼの景観を守る取り組みに関心を持つ
     → 地域でのボランティア・学びの場にも参加してみる

✍️ まとめ|お米の価格高騰は、私たちへの問いかけ

お米の価格が上がる背景には、単なる物価の問題ではなく、 「誰が、どこで、どうやって作ってくれているのか?」という農業の未来が詰まっています。

お米が食卓にあるありがたさ、田んぼのある風景の大切さに気づいた今、 私たちにできる選択は決して小さくありません。

未来の子どもたちも、白いごはんを「当たり前」に食べられるように。 今の私たちが、少しだけ意識を変えていくことが大切だと思うのです。

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