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はじめに:寝ても寝ても疲れが取れないのはなぜ?
「睡眠時間足りていない、、休日は午後まで爆睡…でもなぜかダルい」
「何時間寝るのが一番健康にいいの?」
こうした疑問を感じたこと、ありませんか?
今回は、最新の睡眠研究と一流アスリートの習慣をもとに、「ベストな睡眠時間」「休日の寝だめが疲れる理由」「睡眠とパフォーマンスの関係」などをわかりやすく解説します。
① 睡眠時間の最適値は何時間?【科学的な推奨】
▶ 米国睡眠財団の推奨値
National Sleep Foundation(NSF)の研究(Hirshkowitz et al., 2015)によると、年齢別の推奨睡眠時間は以下の通り:
年齢層 | 推奨睡眠時間 |
---|---|
18〜64歳 | 7〜9時間 |
65歳以上 | 7〜8時間 |
つまり、多くの成人にとって「7〜9時間」がベスト。6時間未満は睡眠負債の原因になり、集中力低下や免疫力の低下を招きます。
② なぜ“寝だめ”しても疲れが取れないの?
▶ 睡眠の質とリズムが崩れるから
休日に午後まで寝ると、次のような問題が起こります:
- 概日リズム(体内時計)の乱れ
- 日光を浴びる時間が遅れ、メラトニンの分泌に影響
- 入眠時刻がズレることで、「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)」に
出典:Wittmann M. et al. (2006). Chronobiology International.
③ 短すぎる・長すぎる睡眠は寿命を縮める?
▶ 大規模疫学研究の結果
アメリカの疫学調査(Kripke et al., 2002)では、7時間睡眠が最も死亡率が低いことが示されました:
- 6時間以下:心疾患・糖尿病・免疫力低下のリスク上昇
- 9時間以上:うつ症状・認知機能の低下と関連
④ 質の良い睡眠のためにできる6つの習慣
- 起床時間を固定する
→ 体内時計が安定し、自然な眠気が来る - 朝の光を浴びる
→ メラトニンとセロトニンの切り替えに必要 - 寝る90分前に入浴(40℃程度)
→ 深部体温が下がり、自然な入眠を促す - カフェインは15時までに摂取を終える
→ カフェインの半減期は約5〜7時間。16時以降の摂取は入眠を遅らせ、深い睡眠を妨げることが分かっています(Smith A. 2002)。 - スマホのブルーライトをカット
→ ナイトモードやブルーライトカット眼鏡を活用 - 二度寝を避ける
→ 二度寝により、眠りのサイクル(レム・ノンレム)の再構築が中途半端になり、かえって起床後にだるさや頭痛を引き起こすことがあります(Sleep Research Society, 2016)
⑤ 一流アスリートたちはどう眠っている?
▶ 大谷翔平選手の「睡眠最優先」ルーティン
メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手は、最大で12時間寝る日もあると語っています。彼は「トレーニングより睡眠」を重視し、試合後はまず睡眠で回復を図るそうです。
出典:Number Web, 2021年3月
▶ クリスティアーノ・ロナウドは「90分×5回」の分割睡眠
1日に90分の睡眠を5回に分ける「分割睡眠法」を実践。これはスポーツ睡眠コーチ Nick Littlehales氏の提案で、レム・ノンレムのサイクルを最適化し、パフォーマンスを維持する方法です。
出典:Littlehales N. (2016). Sleep
⑥ パワーナップ(昼寝)の科学的効果
NASAの研究では、26分の昼寝でパフォーマンスが34%向上したという結果が報告されています。
- 推奨時間:15〜20分(30分以上は睡眠慣性で逆効果)
- 時間帯:午後2時前後がベスト
- 脳のリセットや記憶の定着にも有効
出典:NASA Ames Research Center (2000)
⑦ 雑学まとめ:意外と知らない“睡眠のホント”
雑学 | 解説 |
---|---|
寝だめはNG? | 体内時計が狂い、逆効果です。 |
成長ホルモンはいつ出る? | 入眠後約3時間、深いノンレム睡眠中がピーク。 |
お酒を飲むと眠れる? | 寝付きは良くても、浅い眠りが続き質は低下。 |
スマホはOK? | ブルーライトがメラトニンを抑制、入眠が遅れます。 |
カフェインはいつまで? | できれば15時までに。夕方以降は質の低下に。 |
二度寝は気持ちいい? | 実は頭がぼーっとする原因に。やめた方がスッキリ起きられます。 |
おわりに|睡眠は“最高の自己投資”です
私の最高の先生、リベ大の両学長も「健康・時間・お金の順に大事」と語っています。
その中でも睡眠は、健康と時間の両方に直結する“自己投資の第一歩”です。
人生の約3分の1はベッドの上で過ごします。その時間の質を高めるために、寝具には少しお金をかける価値が十分にあるのです。マットレスや枕、布団の質が睡眠の質を大きく左右することは、多くの研究でも示されています(Walker, 2017)。
ぜひ、大谷翔平選手やクリスティアーノ・ロナウドのように、「睡眠をパフォーマンスの武器」として見直してみてください。あなたの毎日が、もっと軽く、快適に変わるかもしれません。
出典まとめ(参考文献)
- Hirshkowitz M. et al. (2015). Sleep Health
- Kripke DF et al. (2002). Arch Gen Psychiatry
- Walker M. (2017). Why We Sleep
- Wittmann M. et al. (2006). Chronobiology International
- NASA Ames Research Center (2000). Fatigue Countermeasures Program
- Littlehales N. (2016). Sleep
- Number Web(https://number.bunshun.jp/articles/-/847473)
- Smith A. (2002). Effects of caffeine on human behavior
- Sleep Research Society (2016). Sleep and Health
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