先に結論を言います。
これからiDeCoを始めるか悩んでいる人は、無理にやらなくていい。
すでにiDeCoをしている人は、最低の月5,000円だけ積み立てて、NISAを最優先にする。
これが、
2026年時点の制度・NISA拡充後の現実を踏まえた、最も無難で後悔しにくい結論です。
iDeCoは「良い制度」です。
ただし「誰にとっても最優先の制度」ではありません。
iDeCoは良い制度。でも“クセが強い”
まず前提として、iDeCoの制度自体はよくできています。
iDeCoの主なメリット
- 掛金が 全額所得控除
- 運用益が 非課税
- 受取時も 退職所得控除・公的年金控除 が使える
ここだけ見ると「最強」に見えます。
しかし、問題は デメリットと制約の重さ です。
iDeCo最大の弱点|60歳まで引き出せない拘束

iDeCoの資金は、原則60歳まで引き出せません。
これはつまり、
- 住宅購入
- 教育資金
- 転職・独立
- 病気・介護
- 人生設計の変更
こうした 現実的に起こりうるイベントに一切使えないお金 になります。
資産形成において
👉 流動性がゼロ
これは想像以上に大きなリスクです。
引き出すときに考えることが多すぎる「卒業試験制度」

iDeCoは「貯めて終わり」ではありません。
むしろ難しいのは出口(引き出し)です。
引き出すときに考えること
- 一時金か?年金か?
- 会社の退職金と被るか?
- 退職所得控除は使えるか?
- 何年ずらせば不利にならないか?
- 税金はいくらかかるか?
正直、
👉 普通の人には卒業試験レベル です。
国の制度である以上「改悪リスク」は常にある

iDeCoは民間の商品ではなく、国の制度です。
過去を見ても、
- 掛金上限の変更
- 税制ルールの変更
- 退職所得控除のルール変更(5年→10年・19年)
すでに 実質的な改悪は起きています。
今後も
「絶対に変わらない」と言い切ることはできません。
だから今は「NISA優先」が合理的
現在のNISAは、
- 非課税枠:1,800万円
- 期間制限なし
- いつでも売却可能
- 使い道自由
老後資金として考えても、
👉 1,800万円の非課税枠があれば、ほとんどの人は十分
むしろ、それ以上貯めること自体が目的化してしまい、
人生の満足度を下げる可能性もあります。
それでもiDeCoは「悪い制度」ではない
ここが大事なポイントです。
iDeCoは悪い制度ではありません。
ただし、
- 万能ではない
- 主役ではない
- 補助的な制度
という位置づけが、今の正解です。
すでにiDeCoをしている人は「月5,000円でいい」理由
iDeCoの最低掛金は 月5,000円。
これは制度上の下限です。
なぜ5,000円でいいのか
- 少額でも 所得控除は確実に使える
- 加入期間を 途切れさせずに維持できる
- 将来、増額する選択肢を残せる
- 生活資金をNISAに回せる
👉 iDeCoは「金額」より「加入しているかどうか」が重要
無理に積立額を増やして
生活が苦しくなるほうが本末転倒です。
退職所得控除|昔はもっとお得だった
ここも正確に整理しておきます。
過去
- 退職金とiDeCoを 5年以上ずらせば
- 退職所得控除を 実質2回使えた
かなりお得でした。
現在
- iDeCo先 → 退職金:10年以上
- 退職金先 → iDeCo:19年以上
制度は残っていますが、
👉 現実的にフル活用できる人はかなり少ない
つまり
「使えるけど、昔ほど使いやすくはない」
これが正確な表現です。
今おすすめの引き出し方(現実解)
多くの人にとって現実的なのは、
- iDeCoは 一部 or 全部を年金形式
- 会社の退職金と ぶつけない
- NISA資産を柔軟に使う
👉 無理に一時金で勝負しない
これが「卒業試験に落ちにくい」選択です。
まとめ|iDeCoの正しい立ち位置
- iDeCoは良い制度
- でも拘束が強く、出口が難しい
- 改悪リスクもゼロではない
- NISAが1,800万円になった今、老後資金はNISAで十分
- これから始める人は無理にやらなくていい
- すでにやっている人は 月5,000円で維持
- 優先順位はNISAが最上位

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